前のめりSE投資家の勉強ノート

将来の資産形成を目的として、株式や債券など様々な金融商品への投資をやっています。充分な利益を目指し、日々勉強しています。

【企業分析】ダイヤモンドエレクトリックホールディングス(6699)

1.はじめに

今回はダイヤHDの業績をチェックします。本記事は本銘柄の投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で。

2.事業概要

ダイヤHDは自動車機器事業、エネルギーソリューション事業、電子機器事業を手がけています。本企業は2019年に田淵電機を完全子会社化して、さらに東証1部に市場変更しました。自動車機器は内燃機向けの点火コイル、エネルギーソリューション事業は田淵電機を中核とした太陽光発電システムや蓄電池、電子機器事業はエアコンを扱っているようです。

3.業績分析(通期)

左軸が売上高で右軸が利益です。単位は百万円です。2023年3月期は現時点の企業の連結業績見込みです。

通期業績は非常に不安定です。2021年は非常に好調でしたが、直近はそれ以外が振るわない実績になっています。2022年3月期は営業利益と経常利益に大きな差がありますが、これは為替差益によるものです。為替差益は9億円計上されています。

4.業績分析(セグメント)

売上高 自動車機器 エネルギー 電子機器
2021年3月期 24,410 23,831 22,396
2022年3月期 27,504 21,932 26,834
利益 自動車機器 エネルギー 電子機器
2021年3月期 -1,431 4,520 826
2022年3月期 -1,564 3,787 277

いずれも半導体不足で業績が落ち込んでいるそうです。直近の数字だけ見ると完全にエネルギーソリューション事業の1強になっています。

本企業の将来的な業績を考えるうえで大事な観点は2つあると思います。

1つ目はエンジンの需要が戻るかどうかという点です。半導体の供給が基に元に戻ることは当然必要ですが、それ以上に脱炭素社会へ向けてエンジン搭載車は確実に減少していくはずです。つまり、徐々に自動車機器事業の売上高と利益は減ることになるでしょう。減少速度がどの程度で推移していくのかということです。

2つ目は太陽光発電システムの需要がどの程度増えるのかという点です。脱炭素をテーマに確実に需要は伸びていますし、直近では東京都が「戸建てに太陽光発電義務化を目指す」というニュースもあり、かなり追い風の状況になっていると認識しています。

5.財務について

企業買収(子会社化)をしたということであれば、財務が問題ないか気になるところです。2022年3月期末時点の自己資本比率は14(%)とかなり低めですが、流動比率は114(%)なのでひとまずは大丈夫ではないでしょうか。

気になる点は2019年3月期から財務CFがプラス続きである点です。目先は大丈夫でも今後どうなるかは現状なんとも言えません。

6.株主還元

有価証券報告書の配当政策に水準が記載されていませんでした。資金に余剰はないはずなので、利益の状況によって減配の可能性はあると思います。

配当利回りは5/14(金)時点で2.71(%)です。この水準であれば直近の日本株全体の下落から、同水準以上の銘柄はいくらでもあると思います。

7.おわりに

時価総額があまりに小さいので、ちょっとしたネタで仕手株化しやすい銘柄だと思います。実際、長期のチャートを見ると値動きが仕手株のそれになっています。幸いそれなりに配当はあるのでそれを受け取りつつ、突発的な好業績を受けて株価が跳ねるのを狙うというやり方はアリかもしれません。

一方で無難な成長と無難な配当増額を狙っての保有は厳しいのではないでしょうか。順調に成長できる銘柄であれば、この低水準の時価総額のままであるはずがないと思うからです。

車載メーカーなら他にも有力な企業はあるはずだし、成長性や配当利回りを見ても特別有利に見える点はなさそうというのが、現時点の私の感想です。