前のめりSE投資家の勉強ノート

将来の資産形成を目的として、株式や債券など様々な金融商品への投資をやっています。充分な利益を目指し、日々勉強しています。

【企業分析】ファーマフーズ(2929)

1.はじめに

今回は6/4(金)のイチオシ決算*1として取り上げられたファーマフーズについて調べてみます。

2.事業概要

ファーマフーズは「機能性食品素材の開発・販売」「通信販売事業」「バイオメディカル事業」の3事業を展開しています。

機能性食品素材の主力商品は「ファーマギャバ」「ボーンペップ」「葉酸たまご」など9種類が販売されています。通信販売事業は「エアカラーフォーム」などの化粧品、「ニューモ育毛剤」、「ニューモサプリ」などのサプリを販売しています。バイオメディカル事業はニワトリから抗体医薬品を作るなどの開発をしているようです。

3.業績分析

まずは昨年9月に発表された通期業績から確認していきます。

通期業績 2018年7月期 2019年7月期 2020年7月期
売上高 7,943 10,532 15,353
(前期比) 68.20% 32.60% 45.80%
営業利益 296 576 740
(前期比) 231.40% 94.40% 28.40%
経常利益 359 636 788
(前期比) 150.00% 77.20% 23.90%
当期純利益 313 499 690
(前期比) 209.60% 59.40% 38.20%

上記の表は3年分の通期業績の実績です。売上高も営業利益も大幅な増収増益になっています。売上高は2015年から連続3桁成長、営業利益は2017年に黒転してから2倍前後で成長しています。2015年の売上高と比べると現在の売上高は7倍になっており、本企業の成長力の高さが分かります。

次に会社の通期業績予想を確認します。昨年9/7に発表した後、11/16に業績の上方修正をしています。

2021年7月期 9月7日時点 11月16日時点
売上高 23,357 40,014
(前期比) 52.10% 160.60%
営業利益 1,166 2,088
(前期比) 57.70% 182.20%
経常利益 1,219 2,148
(前期比) 54.50% 172.60%
当期純利益 815 1,404
(前期比) 18.00% 130.20%

修正前でも成長力は衰えていませんが、修正後はこれまで以上の水準で成長しています。最新の3Q連結実績は337億円で進捗率84(%)となっており、営業利益は既に超過しています。この成長の裏には何があるのでしょうか。2021年7月期3Q時点のセグメントの売上高と利益を調べてみましょう。単位は千円です。

機能性素材 2019年7月期 2020年7月期 (前期比)
売上高 1,808,961 1,927,937 6.58%
営業利益 610,537 494,712 -18.97%
信販 2019年7月期 2020年7月期 (前期比)
売上高 9,045,641 31,469,981 247.90%
営業利益 -416,613 2,562,912 -
バイオメディカル 2019年7月期 2020年7月期 (前期比)
売上高 168,157 350,228 108.27%
営業利益 -14,739 128,894 -

機能性素材事業は減益になっている一方で、通信販売事業とバイオメディカル事業が黒転しています。特に通信販売事業の売上高の伸びが凄まじいですね。

決算説明資料によると、ニューモ育毛剤の売上高が1Qから3Qで1.7倍になっており、この大幅な増収増益に貢献しています。決算短信の定性的情報によると、この増収増益の要因は、テレビCMやWeb広告、新聞広告など販売に向けての投資を積極的に行った結果とのことです。

4.財務分析

積極的な投資というからには資金が動いているはずです。貸借対照表を確認してみましょう。

  • 利益剰余金が約12億円増加。(約2.2倍)
  • 短期借入金が約25億円増加。(新規)
  • 長期借入金が約6億円減少。(約27%減)
  • 未払金が約30億円増加。(約5倍)
  • 現金が約43億円増加。(約2.3倍)
  • 売掛金が約19億円増加。(約86%増)
  • 商品が約9億円増加。(約59%増)
  • 投資有価証券が約1.7億円増加。(約2.2倍)

やはりお金の動きが激しいですね。短期借入金をかなり調達しているあたり、短期勝負で事業拡大していこうとしているように見えます。

投資有価証券はさほど増えておらず、一方で商品の在庫が積みあがってるあたり、M&Aではなく自社自身の事業拡大を目指していることも分かります。

5.チャート分析

f:id:mizuna_kaede:20210605211917p:plain

直近は25日も75日も移動平均線が下向きになり、下落トレンドに入りかけています。現在株価は5/13の下値2926円も切り下げており、この点でも下落目線です。

長期目線だとコロナショック後から継続して上昇トレンドになっており、現時点はややそのトレンドが否定されつつあると言ったところでしょうか。

6.まとめ

短期投資では、下値も上値も更新しなおすまで様子を見た方が良いのではないでしょうか。どちらも切り返す程度で上昇トレンドが再開するでしょう。

長期投資では、現在の売上高ブーストが来期以降も続くかどうかと言ったところだと思います。現在株価でもPERは約60倍程度で、まだまだ割高ではあります。成長が続かなければ、上昇トレンドが終了して下落トレンドに向かうと思います。まずは、9月の通期業績まで待った方が良いのではないでしょうか。

7.おわりに

M&Aではない大幅な事業成長は久しぶりに見た気がします。育毛剤だけだと事業拡大を継続するのは難しいと思いますので、次の主力商品として何を打ち出してくるのかは気になるところです。通期業績の発表される9月が楽しみです。

本記事は本銘柄の売買を推奨するものではありません。売買を止める意図もありません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします。