前のめりSE投資家の勉強ノート

将来の資産形成を目的として、株式や債券など様々な金融商品への投資をやっています。充分な利益を目指し、日々勉強しています。

【企業分析】内田洋行(8057)

1.はじめに

今回は本日3Q決算を発表した内田洋行について調べます。株探の一押し決算として記事*1になった銘柄の1つです。

2.事業内容

内田洋行は「公共関連事業」「オフィス関連事業」「情報関連事業」の3つの事業を展開しています。企業Webサイトで掲載されている各事業の一部を紹介します。

  • 公共関連事業
    • GIGAスクール構想対応 (教育用端末に関するサポートなど)
    • 児童相談システム
  • オフィス関連事業
    • オフィス家具・LED
    • ICTツール
  • 情報関連事業
    • 法人企業向けERP・業務システム
    • 情報共有システムコミュニケーションツール

3.業績分析

まずは本決算の実績と今期の会社業績予想を確認しましょう。会社業績予想は2回上方修正されており、以下の表はその最新の予想を紹介します。

通期業績 2019年7月期 2020年7月期 2021年7月期
売上高 164,386 200,307 280,000
(前期比) 8.50% 21.90% 39.80%
営業利益 3,813 7,242 9,000
(前期比) 29.70% 89.90% 24.30%
経常利益 4,155 7,834 9,600
(前期比) 27.80% 88.60% 22.50%
当期純利益 2,415 3,490 5,400
(前期比) 31.90% 44.50% 54.70%

今期の会社業績予想を含め、直近の業績は非常に良く成長してきていることが分かります。直近の業績予想は増収減益でしたが、2度の上方修正により大幅な増収増益に転じました。その理由は3Q単体の売上高が非常に高くなったからです。2Q連結の売上高は985億円ですが、3Q連結の売上高はなんと2365億となっており、3Q単体の売上高は2Q連結の売上高を上回っているのです。

今期の業績状況の確認のため、3Q決算のセグメントの業績も確認していきましょう。

公共関連 2020年7月期 2021年7月期 (前期比)
売上高 64,336 142,926 122.16%
営業利益 5,671 10,342 82.37%
オフィス関連 2020年7月期 2021年7月期 (前期比)
売上高 39,543 35,059 -11.34%
営業利益 835 -154 -
情報関連 2020年7月期 2021年7月期 (前期比)
売上高 49,391 57,898 17.22%
営業利益 1,707 1,630 -4.51%

どうやら大幅な増収増益は公共関連事業が非常に成長したからだということが分かります。この成長理由は定性的情報の項目に記載されていました。

ICT 関連ビジネスでは、国のデジタル庁設置が決定するなど、将来の社会課題解決に向けてのICT整備が着実に進もうとしています。

(中略)

以上のような状況から、当第3四半期連結累計期間では、「GIGA スクール構想」案件の導入が集中し、教育 ICT 分野の売上高は大幅に増大しました。

つい昨日の記事で「政策に売り無しは本当なのか疑問に思った」という話をしましたが、まさにその政策によって大幅成長を成し遂げようとしている企業がここに存在したということになりますね。

このGIGAスクール構想の増収増益に貢献したのが、子会社であるウチダエスコ(4699)です。こちらも最初に紹介した株探の記事のイチオシの対象になっています。

4.財務分析

それでは現在の財務状況についても確認しましょう。

  • 支払手形及び買掛金が519億増加。(3倍)
  • 短期借入金が134億増加。(7倍)
  • 受取手形及び売掛金が751億増加。(3倍)

「支払手形及び買掛金」と「受取手形及び売掛金」は商売の規模が突如大きくなった影響でしょう。短期借入金も同様の理由かもしれません。これら以外は大きな変化はありません。また、長期の借入金も存在しません。

2020年7月期時点の自己資本比率は34.0(%)で、一般企業(卸売業)の平均水準となっています。ただし、現3Q時点は売掛金と短期借入金の影響で23.4(%)に減少しています。流動比率は1.2倍と特に問題はありません。

5.チャート分析

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コロナショック前後で怖ろしい株価変動しています。コロナショック前の株価急騰は2020年7月期1Qの「前期比31倍」という大幅な増収の記事*2インパクトの影響ですかね。コロナショック前の最高値8530円を2020年7月期実績でPERを計算すると23倍で、ここから急落したことになります。この時点ではまだGIGAスクール構想の売上はさほど乗っていません。逆に現在は売上が充分に乗った影響でPER8.8倍まで割安になっています。これはウチダエスコも同様です。

チャートとしてはコロナショック前後の高安からの三角持ち合いの状況に見えます。今回の決算を受けて上抜けし、上昇トレンドに転じる可能性は充分あると思います。

6.まとめ

短期投資では、明日以降の値動きが決算を好感する様子であれば買っていっても問題ないように思います。移動平均線は5日、25日、75日がちょうど交わっている状況で、ここから上昇トレンドに移行することも充分ありえます。

長期投資では、政策予算などをしっかり自分で調べて投資した方が良いかと思います。良くも悪くも現在の状況は政府予算に依存しており、政府見込みのDX化に目途が付けば受注が急減する可能性もあるからです。割安なPERだからといって飛びつくと危険かもしれません。

7.おわりに

金曜日にキーボードが壊れて調達したりしていたので、数日ぶりの企業分析となりました。自分の投資先を探すためにも、じっくりのんびり様々な企業を分析していこうと思います。

本記事は本銘柄の売買を推奨するものではありません。売買を止める意図もありません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします。