前のめりSE投資家の勉強ノート

将来の資産形成を目的として、株式や債券など様々な金融商品への投資をやっています。充分な利益を目指し、日々勉強しています。

【企業分析】ジェイテック(2479)

1.はじめに

今回は本日ストップ高になったジェイテックについて調べてみます。

2.事業概要

ジェイテックは人材派遣業を展開している企業です。企業Webサイトによると機械設計やソフトウェア開発に関する人材派遣と業務請負を「技術職知財リース事業」と呼んでいるようです。決算短信の報告セグメントによると「技術職知財リース事業」「一般派遣及びエンジニア派遣事業」の2つに分類されています。

3.業績分析

本企業の2021年3月期の本決算は5/11(火)に発表されています。確認していきましょう。2022年3月期は会社の今期業績予想で、単位は百万円です。

通期業績 2020年3月期 2021年3月期 2022年3月期
売上高 3,034 2,771 3,435
(前期比) -2.90% -8.70% 23.90%
営業利益 141 -56 10
(前期比) -10.00% - -
経常利益 139 78 28
(前期比) -10.70% -43.6 -64.4
当期純利益 90 40 6
(前期比) -0.90% -55.2 -85.2

2021年3月期は減収減益で営業赤字に陥っています。緊急事態宣言の影響が最も大きかった時期だけでなく、全ての四半期で営業赤字になっています。経常黒字になっているのは助成金収入があったからですね。1.2億円計上されています。

2022年3月期の業績予想は約24%の大幅増収となり、営業利益も黒字転換する見込みになっています。しかし、この売上高は過去最高水準であるのに、2020年3月期の営業利益の10分の1以下であることは少し不思議です。

各セグメントの業績も見てみましょう。

技術職 2020年3月期 2021年3月期 (前期比)
売上高 2,915,983 2,712,560 -6.98%
営業利益 455,095 316,507 -30.45%
一般/SE 2020年3月期 2021年3月期 (前期比)
売上高 124,926 59,283 -52.55%
営業利益 6,844 -23,955 -

主事業の技術職知財リース事業は減益になっているものの黒字は維持しています。一般派遣及びエンジニア派遣事業は赤字になっているものの、前者の黒字と比べれば小さいものです。では何故赤字なのか。本社の管理部門などの一般管理費が約3.4億円計上されているからです。

最後に本日発表された中期経営計画を見てみましょう。売上高だけを抜粋します。ちなみに、これがストップ高になった原因のようです。

中期経営計画 売上高 (前期比)
2021年3月期 2,771 -8.70%
2022年3月期 3,435 23.96%
2023年3月期 3,900 13.54%
2024年3月期 4,389 12.54%

今期から3年間は毎年2桁成長をする宣言となっています。これが実現すればかなり素晴らしいと言えるでしょう。しかしながら、本企業は2015年以降の実績を見ると、2桁成長どころかマイナス成長の方が目立つような売上高の横這い状態が続いています。M&Aを積極的に行っていくということのようなので、事業拡大にあたっての手腕が問われることでしょう。

4.財務分析

M&Aを進めていくのなら充分な現金が必要になります。財務の方も確認していきましょう。

  • 長期借入金が1.5億増加している。
  • 現金は13億円計上されている。
  • 流動比率は3.6倍、自己資本比率は45(%)。
  • 自社株買いも実施している。*1

全体的に大きな変動は無く、財務はかなり健全な感じです。わずかに建物の資産額が増えた感じです。

キャッシュフロー計算書を見ると、営業CFはプラス、投資CFはマイナス、財務CFはプラスしています。CF上からも攻めの姿勢が見て取れます。

5.チャート分析

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このチャートは年足チャートです。まるで株価が上昇しておらず、投資家からは期待されていない事が分かります。業績もずっと横這いだったので、当然の事象と言えます。

今回、中期経営計画の発表で株価が暴騰しましたが、業績に期待した買いはほぼ無く、仕手株好きに弄ばれているだけでしょう。もっとも、参加者はみな分かってバトンリレーしているのでしょうけれど。

6.まとめ

短期投資では、超短期のバブルが発生しているだけなので避けるべきです。長期投資では、中期経営計画に対してあまりにも実績が伴っていないので避けるべきだと思います。

7.おわりに

最近感じている事は「ストップ高になる銘柄でまとも銘柄は存在しないのではないか」ということです。一部の投機家が小さなネタをきっかけに小規模なバブルを起こすからストップ高が発生するのかなと。そして、ある程度の業績のある中型株・大型株に対して同じことをするのは難しいからです。

本日のネタとして、最初はタチエス(7239)を分析しようと思いましたが、こちらは大株主なども調べて見た方がよさそうなので、明日以降じっくり調べてみようと思います。

本記事は本銘柄の売買を推奨するものではありません。売買を止める意図もありません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします。