前のめりSE投資家の勉強ノート

将来の資産形成を目的として、株式や債券など様々な金融商品への投資をやっています。充分な利益を目指し、日々勉強しています。

【企業分析】アイキューブドシステムズ(4495)

1.はじめに

本日は株価上昇率3位のアイキューブドシステムズについて企業分析しようと思います。

2.事業概要

アイキューブドシステムズは法人向けのモバイルデバイスの管理サービスを展開している企業です。2020年6月期の有価証券報告書によると、「CLOMOサービス」というモバイルデバイスの状態を管理するサービスと、「SECURED APPsサービス」というセキュリティレベルの高いモバイルアプリケーションを提供するサービスを展開しています。

3.業績分析

5/12(水)に3Q決算短信が開示されていますので、確認しましょう。単位は百万円です。

- 2020年6月期3Q 2021年6月期3Q
売上高 1,198 1,451
- 21.10%
営業利益 364 390
- 7.20%
経常利益 357 380
- 6.60%
3Q純利益 311 264
- -15.30%

売上高は2桁増収、営業利益も経常利益も順調に増益になっています。純利益は減益になっていますが、これは法人税が前年同期比で大幅に増加したためでした。企業成長において避けて通れぬ道でしょう。(前年同期比で7300万円増加)

決算短信にはサービス別の売上の内訳も記載されています。主力のサービスは「CLOMO MDM」のようです。

  • CLOMO MDM:1,291,669千円
  • SECURED APPs:151,693千円
  • その他:8,180千円

また、3Qの決算短信と一緒に通期業績の上方修正もしているので、合わせてみてみましょう。

- 3Q 修正前 (進捗率) 修正後 (進捗率)
売上高 1,451 2,004 72.41% 2,025 71.65%
営業利益 390 450 86.67% 532 73.31%
経常利益 380 430 88.37% 522 72.80%
純利益 264 281 93.95% 387 68.22%

修正前は、売上高以外の進捗率が75%を超えていて通期の業績を充分に達成しそうな状態です。一方で、やや売上高は物足りない形です。

修正後は、各利益を大幅に上方修正しており、その結果として進捗率が75%を下回っています。この会社業績予想を強気と見るか、それとも無謀と見るかで判断は大きく変わりそうです。決算直後の株価は下落しましたが、本日突然ストップ高になったのは、この上方修正が遅れながらも好感されたからなのかもしれません。

4.財務分析

次に貸借対照表を確認しましょう。気になるポイントを列挙していきます。

  • 利益剰余金が3.2億円増加した。
  • 長期借入金の4000万円が無くなった。
  • 1年以内返済予定の長期借入金の4000万円も無くなった。
  • 現金が2000万円増加した。

流石に上場して間もないこともあり、コメントする点はあまり無さそうです。少し気になったのは借入金を全額返済していることです。事業拡大していくにあたり、現時点でこれ以上の資金調達は不要と考えているのでしょう。

資金がなければM&Aなども出来ませんから、直近のサービスだけで徐々に事業拡大していくことになります。そう考えると、成長株の観点で許されている割高な株価がどこまで許されるのか、これが懸念材料となるかもしれません。

5.チャート分析

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本日はストップ高となりましたが、トレンドはどちらかというと下落寄りです。見た目上は底値を示すダブルボトムのようにも見えますが、直近の下落の方が安値更新してることも忘れてはいけません。

本日の上昇で20日移動平均線と60日移動平均線を上抜けた状態になっていますが、100日移動平均線よりは下に位置しています。6月頭頃には2月の高値が100日移動平均線の計算対象から消え去って上抜けし、上昇トレンドに転じそうなのでそれまで様子見と言ったところでしょうか。

ただし、5100円台を上抜けると3月以降に買った人たち全員が含み益の状態になりますから、そこからは安定して上昇していくかもしれませんね。

6.まとめ

長期投資としては、このサービスがどこまで拡大しそうかをしっかり調べた上で投資すべきと思います。積極的な資金調達をしないということは、このサービスだけを拡大していくということになります。主力サービスが現在66倍の割高なPERを許容できる程に拡大余地があるのかどうかがポイントになります。

短期投資としては、損切りを徹底するのであればすぐにエントリーしてもあまり損しないように思います。前述した通り、5100円を超えれば含み損を抱えた人は少なくなるからです。株価が上昇していけば順張りの買いも入ってきますし。ただし、慎重に行くのなら株価が落ち着くまでは様子を見ても良いと思います。昨日はビットコインが急落しましたし、日本だけでなく世界の株価指数もあまり買い圧力が強いとは言えません。

7.おわりに

本企業は上場したてなこともあり、ここ数日と比べて分析時間を短く出来ました。本決算は3か月後なので、株価の推移を見ながらのんびり待ちたいと思います。

なお、本記事は本銘柄の売買を推奨するものではありません。売買を止める意図もありません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします。