前のめりSE投資家の勉強ノート

将来の資産形成を目的として、株式や債券など様々な金融商品への投資をやっています。充分な利益を目指し、日々勉強しています。

株式投資の手数料を0円に!~信用取引の手数料を比較~

1.はじめに

前回の記事*1では、現物取引*2時の手数料を証券会社ごとに比較してみました。しかし、証券会社は現物取引だけではなく多岐にわたる商品を取り扱っています。今回はその中でも信用取引*3時の手数料を比較してみます。今回は皆さんの投資方針によってどの証券会社が適切なのか変わってくると思いますので、ぜひ最後まで読んでみてその結果で良し悪しを判断してみてください。

2.信用取引とは

初心者の方は信用取引とは何かご存知無いかもしれませんので、先に簡単に説明します。信用取引とは「資金」または「株」を証券会社から借りて売買する制度のことです。証券会社に保証金*4を預けておくことで、元手以上の売買が出来るようになります。

しかし、メリットばかりではありません。信用取引は、ローンの利息と同様に返済金とは別の費用が発生します。株を買う資金を借りた場合は金利を、空売り*5するための株を借りた場合は貸株料を、それぞれ証券会社へ支払う必要があります。前置きしますが、これについては無料にすることは出来ません。

信用取引自体のメリットとデメリット、リスクについては今後取り上げることとして、手数料プランと金利/貸株料について比較していきます。

3.信用取引の手数料プラン

信用取引も約定ごとプランと1日定額プランが用意されています。金利貸株料の存在があるからか、現物取引とは違い、証券会社ごとに独特な手数料が設定されています。

信用取引(約定ごと)

まずは約定ごとの手数料を比較しましょう。最初はライブスター証券auカブコム証券、DMM.com証券の3社です。

  • ライブスター証券手数料は無料。現引、現渡手数料も無料。
  • auカブコム証券:手数料は無料。現引、現渡時は手数料が発生。
  • DMM.com証券:手数料は一律88円(税込)。

この3社は約定金額に関係なく手数料が決まっています。手数料だけであればライブスター証券またはauカブコム証券が最も優秀ということになりますが、後述の金利貸株料で実際の費用は変わってくるため、この時点では結論出せません。

なお、現引*6信用取引で購入した株を自分の余力で購入して現物扱いにすること、現渡*7空売りした株を自分が所有している株から返却することを指します。つまり、auカブコム証券の場合は現物相当の扱いをする時は費用が発生するということです。

次に、GMOクリック証券SBI証券楽天証券マネックス証券岡三オンライン証券の5社を比べてみましょう。

約定金額 GMO SBI
楽天
マネックス 岡三
10万円まで ¥97 ¥99 ¥105 ¥108
20万円まで ¥143 ¥148 ¥154 ¥165
50万円まで ¥187 ¥198 ¥209 ¥330
100万円まで ¥264 ¥385 ¥391 ¥550
150万円まで ¥660 ¥770
200万円まで ¥880 ¥1,100
300万円まで ¥1,100
300万円超 ¥1,320

DMM.com証券を除く手数料ありの証券会社の中では、GMOクリック証券が最も手数料が安いことが分かります。次いでSBI証券楽天証券が比較的安いと言えるでしょう。なお、松井証券は約定ごとの手数料プランの取り扱いがありません。

信用取引(1日定額)

次に、1日定額プランの手数料を比較してみます。最初はSBI証券楽天証券GMOクリック証券岡三オンライン証券松井証券の5社です。

約定金額 SBI 楽天 GMO 岡三 松井
10万円まで ¥0 ¥0 ¥0 ¥0 ¥0
50万円まで ¥220
100万円まで ¥524 ¥943 ¥440 ¥770 ¥1,000
200万円まで ¥924 ¥2,200 ¥880 ¥1,100 ¥2,000
300万円まで ¥1,324 ¥3,300 ¥1,320 ¥1,430 ¥3,000

GMOクリック証券以外は各社50万円まで0円設定になっています。それ以上の金額になると、一転してGMOクリック証券が最安値になります。現物取引同様に各社上限はありませんが、今回は省略します。また、SBI証券現物取引信用取引の約定金額が個別に計算されて手数料が決定する方式であるのに対し、楽天証券はそれぞれ合算した合計金額で手数料が決定する方式であるという違いがあるため、現物と信用どちらも活用する際には注意が必要です。

残りのマネックス証券現物取引と同じ2500円固定の設定になっています。DMM.com証券は1日定額プランの取り扱いがありません。

4.信用取引金利/貸株料

それでは信用取引で特徴的な金利貸株料について説明します。どちらも指定の利率(年利)が日割り計算で加算されていきます。例えば、金利2(%)で10万円の株を信用取引で購入して5日保有後に売却した場合は以下の計算となり、金利は27円となります。

計算式:100,000×0.02×5÷365=27.3

また、信用取引には制度信用*8と一般信用*9の2種類の制度が存在します。保有期間などに差がありますが、これも詳しくは次回以降で解説します。今回は取引にかかる費用だけ見ていきましょう。

信用取引の買い方費用(金利

金利 制度信用 一般信用
SBI証券 2.80% 2.80%
楽天証券 2.80% 2.80%
松井証券 3.10% 4.10%
岡三オンライン証券 2.60% 2.80%
ライブスター証券 2.30% 2.75%
GMOクリック証券 2.75% 2.00%
マネックス証券 2.80% 3.47%
auカブコム証券 3.98% 3.79%
DMM.com証券 2.70% 2.70%

各証券会社を比べてみた結果、制度信用の金利最安値はライブスター証券で、一般信用の金利最安値はGMOクリック証券となりました。

また、ライブスター証券は制度信用と一般信用のどちらも低金利に設定されている一方で、同じ手数料無料のauカブコム証券は他社と比べて割高な金利になっていることがわかります。

信用取引の売り方費用(貸株料

貸株料 制度信用 一般信用
SBI証券 1.15% 1.10%
楽天証券 1.10% 1.10%
松井証券 1.15% 2.00%
岡三オンライン証券 2.00% -
ライブスター証券 1.10% -
GMOクリック証券 1.10% 0.80%
マネックス証券 1.15% 1.10%
auカブコム証券 1.15% 2.25%
DMM.com証券 1.10% -

貸株料の比較結果は、制度信用の方はSBI証券ライブスター証券GMOクリック証券DMM.com証券が横並びの利率で、一般信用の方はGMOクリック証券が最安値になりました。

なお、岡三オンライン証券ライブスター証券DMM.com証券は一般信用(売り方)の取り扱いがありません。

4.実際の費用を計算

信用取引時の費用は、約定金額に応じた手数料とポジション*10保有日数に応じた金利/貸株料の合計金額になります。約定金額が低ければ手数料が安くなり、保有期間が短ければ金利/貸株料が安くなります。例えば、SBI証券で制度信用を利用して20万円の株を買って5日後に売却(決済)した場合、金利は20万円×2.8(%)×(5日÷365日)=76円になり。これに手数料の148円を加算して、最終的な費用は225円となります。

SBI証券の約定ごと手数料と制度信用の金利について、各条件を組み合わせて費用を計算した結果が以下の表になります。

金額 10万円まで 20万円まで 50万円まで 50万円超
手数料 ¥99 ¥148 ¥198 ¥385
1日 ¥107 ¥163 ¥236 ¥462
2日 ¥114 ¥179 ¥275 ¥538
3日 ¥122 ¥194 ¥313 ¥615
4日 ¥130 ¥209 ¥351 ¥692
5日 ¥137 ¥225 ¥390 ¥769
6日 ¥145 ¥240 ¥428 ¥845
7日 ¥153 ¥255 ¥466 ¥922
8日 ¥160 ¥271 ¥505 ¥999
9日 ¥168 ¥286 ¥543 ¥1,075
10日 ¥176 ¥301 ¥582 ¥1,152

保有日数が経過するごとに金額が高くなっていく事が表からわかると思います。費用を少なく抑えるためには極力早く決済する必要があるということです。この表は手数料が切り替わる金額を設定していますが、金利は約定金額自体から計算するため、10万円と11万円では金利が異なることに注意してください。

5.信用取引の費用を比較

前置きが長くなりましたが、各証券会社の費用を比較してみましょう。手数料と金利、約定金額と保有日数という複数の要素で費用が決まるため、今回は約定金額は50万円として1~31日の期間という条件として、制度信用の買い方/売り方、一般信用の買い方/売り方の費用をグラフとして提示します。

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保有期間に応じて費用が最安となる証券会社が変動していることがグラフからわかると思います。ただ、手数料が無料で他社と比べても金利/貸株料の低いライブスター証券は全体を通してかなり費用面で有利であるといえるでしょう。そして、手数料の項目で説明した通り、同じ手数料無料のauカブコム証券は日数が経過するごとに費用が上昇していき、途中で他社の費用を上回ることも見て取れます。

このグラフは50万円以下のグラフですが、50万円を超過するとSBI証券を始めとした各社も手数料が発生するため、比較結果はより複雑になります。そのため、売買する価格帯や短期トレードにおける保有期間を考慮して、自分にあった証券会社を選択するとよいと思います。

6.おわりに

今回はかなり説明が長くなってしまいましたが、信用取引の費用の計算方法と各社の現在の費用設定についてご理解頂けたでしょうか。信用取引はリスクが高くコストも高いので極力使わない方が良いかとは思いますが、一方で本当にチャンスが訪れた時に用意された制度の使用を検討すらしないという事態は避けたいものです。

次回はこの流れで海外株の売買手数料と為替手数料について比べてみたいと思います。今は海外株も日本株とあまり変わらず簡単に購入できるので、まだ海外株を買ったことのない方の手助けになるような記事となるよう努力します。

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